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最新刊

60歳からの熟年男旅

定年退職組への今からの提案本

――現役時の足跡と英国遊学 英国蒸気保存鉄道とドイツ自転車道――

田中 貞夫(著、写真)
本体価格 2,500円(+税)
ISBN 978-4-915348-98-3
サイズ A5判  本文 304ページ フルカラー

本書のタイトルは「60歳からの熟年男旅」。サブタイトルは「定年退職組への今からの提案本」と「現役時の足跡と英国遊学 英国蒸気保存鉄道とドイツ自転車道」。この2つをあえて付けた。
プラントエンジニアとして活躍していた著者は、現役時代に当時の環境先進国ドイツからの技術導入のため、デュッセルドルフに行く。そして、今回は現役時代の足跡を辿ろうと、思い出の地デュッセルドルフを起点に、オランダ/アムステルダムヘ。さらに足を延ばしてユーロスターでドーバー海峡を潜り英国へと向かう。そこは、退職後にホームステイ遊学時をしたところだ。
こよなく保存鉄道と自転車を愛する著者の相棒は、折りたたみ自転車「ブロンプトン」。保存鉄道には自転車専用の貨車も連結され、そのまま自転車を積載できるのが嬉しい。車窓から撮影ポイント探し、目星を付けておいた場所に相棒と先回りし、まだかまだかとワクワクしながら列車を待ち受けコーヒータイムを楽しむ。この旅スタイルが著者の定番となっている。いろいろな「鉄ちゃん」の中でも、「自転車鉄」と言われる所以だ。
ドイツでは、メルヘン街道/ヴェーザー川自転車道やエルベ川自転車道を走り、行き先で出合った蒸気機関車やディーゼル機関車が牽引するレトロな列車、またレールバスなどの保存鉄道を紹介する。
定年退職時、著者は自分へのご褒美として、原風景の残る英国コッツウォルズ地方のチェルトナムにホームステイ遊学する。今回は、その足跡も辿った。10年以上経っても何一つ変わらぬ姿で迎えてくれたが、グロスターシャー・ウォーリックシャー鉄道の運行距離が伸びるという嬉しい変化があった。保存鉄道「Heritage Railway」は保存団体により運営され、スタッフの多くはボランティアだ。大切な鉄道遺産を保存鉄道として後世に残していくという考え方は、長い年月を経て育てられたものである。
本書は、自転車鉄のメリットを生かすだけでなく、徒歩にも対応する徹底取材により、データ満載にまとめている。案内・紀行・旅データ本として、自分の旅スタイルに合わせて必要データを取り出し、自分なりの旅スタイルを楽しんでもらえる応援本に仕上げた。紙でも電子書籍(Kindle)でも、大いに活用いただければ幸いである。
「定年退職組への今からの提案本」とサブタイトルを付けたように、定年退職を迎えた方々に、現役時代の足跡を辿る旅スタイルを提案しているが、実は若手ビジネスパーソンへのメッセージにもなっている。すなわち、著者が実践してきたように、現役時代も仕事と時間をやりくりし、自転車、鉄道、カメラなど、自分のお気に入りの趣味を生かして楽しんできた。ぜひ若い今から人生の長旅に備え、そうした趣味を生かし続けてほしい。長旅を愛する著者は、童話作家アンデルセンの詩「旅することは生きること」を今、実感している。

*掲載されている情報は時間の経過と共に内容に変更があるため、旅立つ前には可能な限り最新情報を収集し、ご自身の責任で判断のうえ本書をご利用ください。

 

[本書の構成]
特に印象に残った自転車と鉄道の撮影シーン
第一章 旅のプレゼンテーション
現役時の足跡と英国留学
第二章 現役時の足跡 ドイツ編
1、保存鉄道を愛する旅人は、エンジニア時代の足跡を辿る旅に出る
2、デュッセルドルフ近郊には誰にも教えたくない三つの小さな町がある
(1)カイザースヴェルト(Kaiserswerth)絵画から飛び出した町
(2)ベンラート(Benrath)ピンク色の城
(3)ツォンス(Zons)ドイツ娘お勧め№1
3、デュッセルドルフのお隣の街、クレーフェルト(Krefeld)にはシュルフ鉄道(Schluff Eisenbahn)の蒸気機関車が走る!
第三章 現役時の足跡 オランダ編
(1)アムステルダム中央駅(Amsterdam Centraal)のトラム
トラムと人と自転車は共存共栄、ライッツェ通りのガントレット
(2)運河の見えるカジュアルカフェと歴史ある街中カフェ
(3)Hotel Verdi(ホテルベルディー)の近くには フォンデル公園(Vondelpark)があり、朝の散歩に最適
(4)ユトレヒト鉄道博物館(Het Spoorwegmuseum)
旧駅舎であるマリーバーン駅を改装し、1954年に設立された鉄道博物館
第四章 遊学時の足跡を辿る旅 英国編
1、グロスターシャー・ウォーリックシャー保存鉄道
チェルトナム競馬場(Cheltenham Race Course)~ブロードウェイ(Broadway)
2、イギリスの原風景が残るコッツウォルズ(Cotswolds)
ボートン・オン・ザ・ウォーター(Bourton on the Water)
アッパースローター(Upper Slaughter)とロアースローター(Loewr Slaughter)
遊学時に訪れたボートン・オン・ザ・ウォーター周辺
3、オックスフォード運河のトゥパスウォーキング体験
こちらも遊学時に訪れた運河沿いのトゥパスを辿る
第五章 英国/蒸機保存鉄道
1、グロスターシャー・ウォーリックシャー保存鉄道(第4章に紹介)
(Gloucestershire Warwickshire Steam Railway)
2、スランゴスレン鉄道(Llangollen Railway)
3、ノース・ノーフォーク鉄道(North Norfolk Railway)
4、セヴァーン・ヴァレー鉄道(Severn Vally Railway)
5、チャーネット・ヴァレー鉄道(Churnet Vally Railway)
6、ブルーベル鉄道(Bluebell Railway)
7、ディドコット・レイルウエイ・センター(Didcot Raileay Centre)
第六章  ドイツ自転車道
ドイツ自転車道を駆け抜け、保存鉄道に寄り道しながら自転車鉄
第一ステップ:
熟年男と自転車とロマンティック街道
アウクスブルクを中心とした小旅行
蒸気機関車を追い駆けて
その季節にしかない旅の魅力を知る 人生は一度しかない
第二ステップ:
熟年男とフォールディングバイクと蒸気機関車
熟年男の旅のパートナー 蒸気機関車を求めザクセンへ
ポタリングの途中で屋外鉄道ジオラマ、庭園鉄道を発見
平均時速5㎞、超・スローポタリングのすすめ
1、ヴェーザー川自転車道(Weser Radweg)
ハン・ミュンデン(Hann. Munden)からブレーメン(Bremen)へ(381.5㎞)
(1)ハン・ミュンデン(Hann. Munden)
(2)バート・カールスハーフェン(Bad Karlshafen)
(3)ヘクスター(Hoxter)
(4)ボーデンヴェルダー(Bodenwerder)
(5)ハーメルン(Hameln) ハーメルンからブレーメン迄は次の第7弾に予定
2、エルベ川自転車道(Elbe-radweg)
バート・シャンダウ(Bad Schandau)からピルナ(Pirna)へ(36㎞)
(1)バート・シャンダウ(Bad Schandau)
(2)ケーニッヒシュタイン(Konigstein)
(3)クアオルト・ラーテン(Kurort Rathen)
(4)シュタット・ヴェーレン(StadtWehlen)
(5)ピルナ(Pirn)
あとがき

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