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デカルトの道徳論
ジュヌヴィエーヴ・ロディス=レヴィス(Geneviève. Rodis-Lewis)著
大﨑 博 訳
思想哲学 
本体価格
4,000円(+税)
ISBN
ISBN978-4-86825-000-5
判型
A5版
装丁
上製本
ページ数
218ページ
発行
成隆出版
発刊
2025/02/21
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デカルトは道徳に関する著書を一冊も残さず、まとまった形での道徳論を発表しなかった。
しかし、最初の著作からすでに道徳への関心を示す部分が多々見受けられ、どの著作にも道徳への関心を示すと思われる記述がある。本書はデカルトの書簡、著作からの数多くの引用で組み立てられている。青年時代からの哲学形成の歩みを辿りながら、最晩年に高邁の概念に到達し、道徳的「知恵」について言及するようになるまでの道徳論の生成が、主要な著作を基に丹念に跡付けされている。著作の断片的な言及箇所や晩年の書簡からいわば逆照射して浮かび上がらせる手法は大変な労力を要するものであり類書にないユニークな試みである。

著者がまとめ上げた卓越したデカルトの道徳論研究は、単に専門的なデカルト研究者のみな
らず現代を生きるわれわれに一つの光を与えてくれるものである。


本書の構成


第一章 若きデカルトの渇望と「暫定的」道徳
第二章 道徳と形而上学
第三章 心身の結合と情念の制御
第四章 人格と共同体
結 論 よく判断することとできうる限りよく判断すること
 原注および訳注
 デカルトの生涯と著作


訳者紹介 大﨑 博

早稲田大学・同大学院修士課程卒業、
同大学院博士課程満期退学
著 作:『日常言語で考える論理的思考の手引き』
『論証と論理』、『ベルクソンの道徳・宗教論』
『命と医療の倫理』(共著)
「コンディヤックの発生論的認識論」
「デカルト形而上学における感覚の役割」
「仏ジャーリズムの中の“ サルトルの死”」
訳 書:
J・レヒテ『現代思想の50人』(共訳)
H・グイエ『メーヌ・ド・ビラン』(共訳)
メーヌ・ド・ビラン『人間の身体と精神の関係』(共訳)
ベルナール・スィシェル『メルロ=ポンティと哲学の身体』
ダニエル・C・デネット『ダーウインの危険な思想』(共訳)